若い大工さんがいない?家を直す職人さんが減ってきていることについて

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下屋根の大工工事

前回に引き続き、屋根葺き替えの大工工事です。

今回は下屋根の作業。

大屋根と同じ手順で【裏板】【破風板】【広小舞】【品板】などを撤去・交換していきます。

 

こちらは杉の破風板です。
大工さんがあっという間に作ってくれました。

 

ビスでしっかり留めていきます。

屋根の上を行き来しているうちに、かず社長が垂木を折ってしまいました。
屋根替えではよくある光景です。

年月の経過した垂木は油分が抜けて折れやすくなっている場合があります。

こうしたアクシデントに備えて、桧の垂木を数本準備してきています。

 

杉の裏板を貼っていきます。
裏板は屋根を下から見上げた時に見える部分のみに貼る化粧板です。

現在よくある新築のお家では、大抵ケイカル板サイディングなどを貼って
垂木を見せないことが多いです。

昔の家は垂木を見せる造りなので、その分大工さんの仕事が多いですね。

 

次に針葉樹合板を貼っていきます。

これまでの裏板や広小舞の取り付けなどは、あくまでも「見た目」の要素が多いのですが
この合板に関しては、屋根の強度の点で重要な要素になります。

合板を敷き詰めることにより、水平方向への強度が増します。

 

大屋根に比べて面積が小さいので、あっという間に進み
あっという間に終わりました。

 

最後はルーフイングです。

これは、改質アスファルトルーフィング
一般的なアスファルトルーフィングよりも弾力性があって破れにくく、
耐久性は2倍と言われています。

ルーフィングには色々種類があり、等質性があるものや
粘着性があってステープルを使わないタイプのもの、不織布タイプなど様々です。

いずれも屋根材にあっているかどうか、コストパフォーマンスなどを考慮し、
適切なものを選びたいですね。

 

職人さんが激減する未来

さて、今回のような屋根替えが必要な古いお家は日本中にたくさんあるはずです。
ですが、それらを直す職人さんが減ってきています。

かず社長と、今回応援に来てくださった大工さんの平均年齢は50歳くらい。

私(よっちゃんと申します)はこの業界に入って10年ほど経ちますが、
実際に30代以下の大工さんに実際にお会いしたことは1度しかありません。

大工さんに限らず、他の職種の職人さん達も軒並み40歳以上です。

建築の仕事は3K(キツイ・汚い・危険)などと言われており
近年、若い人たちが定着しない職種としてのイメージが強くなってきています。

それでも高度成長期には家がどんどん建ち、「大工は儲かる」とされていました。

今後、職人さんたちはどんどん減ります。

これはチャンスなのか。
それとも単なる衰退なのか。

意見は分かれるところですね。

 

武蔵監督です。

私達の仕事ぶりをしっかりと見届けてくれています。
監視されているのでいい加減なことは出来ませんね。

次回は、瓦職人さんのによる瓦を葺く作業と、
板金職人さんによる作業です。

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